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岩波書店が「日本語力調査」を発表!30代は日本語に鈍感!?
2017.10.23
『広辞苑』、『岩波国語辞典』の発行元である岩波書店(東京都千代田区)では、10代~70代の日本人男女1,000人を対象に、普段使っている日本語力に関するアンケート調査と、慣用句の意味や表現、ら抜き言葉、漢字の選択などに関する日本語力のテストを行い、その結果を公表しました。
自分が使う日本語に対する自信度を尋ねたところ、日本語全般では35.8%の人が「自信がある」と答えました。さらに敬語に対しては32.3%、慣用句に対しては28.4%と、自信度が低くなることがわかりました[図1]。
特に30代は日本語の苦手意識が強いようで、日本語全体への自信度は26.5%、敬語に対しては20.5%、慣用句では20.0%と、全世代を通して最も低い自己評価となりました。さらに、日本語に対する意識についてのアンケートでも、「日本語を大切にしている」は全体が68.5%であるのに対し、30代では60.5%[図2]、「日本語を気をつけて使っている」では、全体が70.2%なのに対し、30代では66.5%[図3]、「言葉遣いが乱れていると感じない」では、全体が17.7%なのに対して、30代では28.0%[図4]となり、40代以上の世代と比較すると、日本語への意識が薄い傾向が見られました。この結果を踏まえて、岩波書店は“30代は日本語「鈍感世代」”と評しています。
図2:「日本語を大切にしている」
図3:「日本語を気をつけて使っている」
図4:「言葉遣いが乱れていると感じない」
一方、10代・20代は、自信度については、30代・40代よりもやや高い結果となりました。しかし、日本語力のテストでは、全年代で最も低い結果となりました[図5]。
図5:日本語力テストの結果
このように、年代別の結果を並べて見てみると、50代以上と30代以下で結果が大きく分かれているように見えます。こうした世代間の意識や日本語力のギャップが、社会で求められるコミュニケーション力のギャップにもつながっているのかもしれませんね。
≪参考資料≫
『10代~70代の日本人男女1,000人に聞く、「日本語力調査」』岩波書店 2017年10月17日発表リリース
※記事中の図はすべてリリースより。
≪参考リンク≫
岩波書店ホームページはこちら
≪記事上画像≫
PIXTOKYO/PIXTA(ピクスタ)
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