四字熟語

「好きな四字熟語アンケート」結果発表①！上位にランクインしたのは…！？

2021.03.30

　こんにちは、漢字カフェ担当のキンスケです。

　漢字カフェでは、「四字熟語根掘り葉掘り80：『温故知新』のいにしえの味わい」公開を機に、「好きな四字熟語アンケート」を実施しました。その結果を発表します。

　アンケートは2021年1月28日から2月14日まで行い、漢字カフェのメールマガジン等で広く回答を呼びかけました。アンケートの結果、10代～80代の104名からのべ159語の四字熟語が集まりました。ご回答いただきありがとうございました。アンケートの結果、上位にランクインした四字熟語はこちらです。

※上の表をクリックすると拡大表示されます。

　最も多くの票が集まった四字熟語は、「一期一会」「臥薪嘗胆」「捲土重来」の3つで、各6票でした。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。（意味は『漢検四字熟語辞典』より抜粋、コメントの後ろには回答者の年代と漢検取得級を記載）

一期一会（いちごいちえ）

　生涯に一度だけ会うこと。一生に一度のことと考えてそのことに専心するの意。
　もと茶道の心得をあらわした語で、その茶会でも生涯にただ一度だと考えて常にまことをつくすべきことをいう。（出典）『茶湯一会集』

　「人との出会いは一期一会」などと使いますよね。アンケートでは、「後悔しないためにも一度の出会いを大切にしたい」（50代/準1級）というコメントもありました。「一期一会」は茶道の心得が由来であることを知っていましたか？出典の『茶湯一会集』を記したのは、「桜田門外の変」で暗殺された井伊直弼です。少し意外な気がしますが、能楽や和歌にも通じ、文化人としても名高いようです。

臥薪嘗胆（がしんしょうたん）

　目標を達成するために機会を待ち、苦労を耐え忍ぶこと。
　呉王夫差が父の敵である越王勾践を討つため、薪の上に寝て復讐心をかきたて、のち、これを破った。夫差に敗れた勾践は、苦い胆を嘗めてはその恥を忘れまいとし、のち、夫差を滅ぼしたという故事から。

　「臥薪嘗胆」は、由来となった故事が特に有名ですよね。「肝を舐めて苦さで怒りを忘れないというインパクトがすごかったので覚えています」（40代/取得級なし）というコメントのように、初めて知ったとき驚いた方も多いのではないでしょうか。「自分を奮い立たせることができる」（30代/準2級）など、頑張ろうと思える四字熟語ですね。春秋時代、中国の呉と越の戦いは、「臥薪嘗胆」以外にも「呉越同舟」など今に伝わる言葉を残しており、激しい戦いだったことがうかがえます。