懐かしい!国語の教科書で読んだ作品をもう一度読むには?

小、中学生の時に読んだ国語の文章で、心に残っているものはありますか?
先日、私は、小さな子どもが自分の影を踏んで遊んでいる様子を見て、『ちいちゃんのかげおくり』という話を国語の時間に読み、クラスメイトと「かげおくり」をして遊んだことを思い出しました。ところが、肝心の話の内容については戦争中の悲しい話であることしか思い出せなかったため、もう一度読んでみようと絵本を探しました。すると、子どもの頃の記憶に残っていたよりもずっと辛く悲しいお話で、罪もない人たちが犠牲になる戦争の悲惨さを表した作品であったことに気がつきました。
小、中学校時代の教科書に載っていたあのお話をもう一度読んでみたいと思う人は意外にも多いのか、教科書の文章を収録した本がさまざまな出版社から発行されています。また、国語の教科書で有名な光村図書では、自分が読んでいた教科書にどんな作品が載っていたかを調べることもできます。
ぜひ、皆さんも心に残っているお話、うっすらと記憶にあるけれどどんな内容だったかもう一度読んでみたいお話を探してみませんか?
≪参考になるWebサイト・書籍≫
◆光村図書 教科書クロニクル
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/chronicle
光村図書発行の小学校・中学校向け国語の教科書に掲載されていた作品を調べることができるWebサイト。昭和46年度版から平成26年度版までの作品一覧を見ることができる。あの頃の国語の教科書、こんな作品が載っていたんだ!と懐かしさにひたることができる。また、現在の教科書と内容を比較することもできて興味深い。
◆『光村ライブラリー』(光村図書)
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/shoseki/library
光村図書の国語の教科書に載っていた作品のうち、先生や子どもたちに高く評価された作品を収録した書籍シリーズ。小学校編は全18巻、中学校編は全5巻あり、単巻でも購入可能。
◆『教科書で覚えた名文』(文藝春秋)
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167905224
昭和20年代から昭和50年代の教科書に掲載されていた名文を収録。漱石や鴎外など、明治時代の優れた文学作品との出会いの場であった教科書。特に50代以上の方にとっては懐かしい1冊になるのでは。同じシリーズに『教科書で覚えた名詩』もある。
◆『教科書名短篇』(中公文庫)
https://www.chuko.co.jp/bunko/2016/04/206246.html
司馬遼太郎、山本周五郎、遠藤周作、吉村昭など、人間の生き様を描いた歴史・時代小説を中心に中学教科書から選ばれた作品が収録されている「人間の情景」と、ヘッセ、永井龍男から山川方夫、三浦哲郎などの少年期の姿を描いた「少年時代」の2冊がある。