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2018年「今年の漢字」は「災」。漢字に込められた想いとは

2018年「今年の漢字」は「災」。漢字に込められた想いとは

 当協会は、12月12日の漢字の日に京都・清水寺奥の院において、2018年の世相を表す「今年の漢字」の発表を行いました。応募総数193,214票の中から20,858票を集め1位となったのは、「災」です。清水寺の森清範貫主(もり せいはんかんす)に「災」の字を大きく揮毫(きごう)していただいた後、新年が明るい一年になるよう願いを込めて、奥の院のご本尊・三面千手観世音菩薩像に奉納する儀式を行いました。

 応募者の皆さんが「災」を選んだ主な理由はこちらです。

●全国的に地震、豪雨、台風、猛暑などの自然「災」害の脅威を痛感した一年。
●「災」害の経験から全国的に防「災」意識が高まり、多くの人が自助・共助の大切さを再認識した年。
●仮想通貨流出、スポーツ界でのパワハラ問題、財務省決裁文書改ざん、大学不正入試などの事件が発覚し、多くの人がこれらの出来事を人「災」や「災」いと捉えた。

 また、上位の漢字は以下の通りでした。

1位: 「災」  20,858票
2位: 「平」  16,117票
3位: 「終」  11,013票
4位: 「風」   4,212票
5位: 「変」   3,893票
6位: 「暑」   3,785票
7位: 「大」   3,610票
8位: 「最」  2,778票
9位: 「新」   2,753票
10位: 「金」  2,429票

 1位となった「災」の得票率は10.8%で、ここ10年では2011年の1位「絆」(12.4%)に次ぐ得票率となりました。各地で起こった大規模な災害が、今年の重大な出来事として多くの人の印象に残ったことがわかります。

 実は「災」が第一位となるのは、2004年に続き2回目です。しかし、この字に込められた想いは、年ごとに異なっています。

 2004年は、観測史上最多となる10個の台風の日本列島上陸、「新潟県中越地震」の発生、浅間山の21年ぶりの噴火など、記録的な天災の多い年でした。これを受けて、応募理由には、天災を恐れ、自然に対する無力さを痛感するコメントが多く集まりました。

 一方、2018年は、台風21号、24号の直撃、島根県、大阪府、北海道での地震や記録的猛暑など、全国各地が災害に見舞われた年でした。被災の恐怖を理由に挙げる方もいましたが、災害の経験から自助・共助による防災、減災について考え、今後の教訓にしたいといった能動的なコメントも多くみられました。スーパーボランティアの活躍にも注目が集まりましたね。

 応募理由に注目することで、その年の出来事や雰囲気が具体的に思い出されます。ぜひ特設サイトにて、1位から10位までの応募理由もチェックしてみてください。

≪参考リンク≫

2018年「今年の漢字」の特設サイトはこちら

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