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2020年「今年の漢字」こぼれ話(前編)2020年は「初」だらけ!

2020年「今年の漢字」こぼれ話(前編)2020年は「初」だらけ!

 こんにちは。「漢字カフェ」担当のキンスケです。

 2020年「今年の漢字」は、全国から208,025票のご応募をいただきました。そして、28,401票を獲得した「密」が第1位となり、12月14日に京都・清水寺にて森清範貫主に揮毫していただきました。多数のご応募ありがとうございました

 さて、1995年の開始から今年で26回目を迎えた「今年の漢字」ですが、今年は昨年までは見られなかった興味深い傾向がみられました。そこで、「漢字カフェ」読者の皆様に「今年の漢字」こぼれ話としてご紹介したいと思います。

半数以上の漢字が初ランクイン!!

1995年から2019年までの今年の漢字トップ20にランクインした漢字とその回数

 「今年の漢字」では、1位の漢字の発表が非常に目立っていますが、実はホームページ等では毎年応募数20位までの漢字を発表しています(95、96年だけは上位10位)。

 2019年までにトップ20に入った漢字を見てみると、「乱」が19回で1位、続いて「変」(18回)、「新」(14回)、「金」(11回)、「災」(10回)と意外と同じ漢字が何度も上位にランクインしていることがわかります。

  しかし、2020年のトップ20を見てみると、1位の「密」を含め、2位の「禍」、6位の「家」、7位の「滅」、9位の「鬼」、10位の「疫」など実に11個が初登場の漢字でした。コロナウイルスの流行で新しい言葉(三密、コロナ禍など)が生まれ、これまで目にすることが少なかった漢字にも注目が集まったと考えられます。

2020年の今年の漢字トップ20

感染症が流行した年を表す「病」、「菌」、「染」のランクイン

 また、2020年3位の「病」は今回で3回目のランクインでした。過去にランクインしたのは、2003年の16位(1位は「虎」)と、2009年の4位(1位は「新」)。2003年はSARS(重症急性呼吸器症候群)、2009年は新型インフルエンザが大流行した年でもありました。

 2020年8位の「菌」や12位の「染」も、2009年にトップ20に入った漢字です。人類と新型ウイルスとの戦いの歴史が、「今年の漢字」からも少し見えてきますね。

 ということで、本日はここまで。

 「後編」では、新しい漢字が多数ランクインした2020年だからこそのお話をさらにお伝えしたいと思います。

≪参考リンク≫

2020年「今年の漢字」詳しい結果はこちら

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・「今年の漢字」展開催!過去の「今年の漢字」を振り返ろう はこちら

≪キンスケ紹介≫

漢字カフェ担当キンスケ漢字カフェ担当の4年目漢検協会職員。
京都在住で、趣味は読書、博物館・水族館巡り。
好きな食べ物はスイカとおでん。


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