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動物漢字にまつわる面白話が満載!円満字二郎著『漢字の動物苑―鳥・虫・けものと季節のうつろい』が発売!

動物漢字にまつわる面白話が満載!円満字二郎著『漢字の動物苑―鳥・虫・けものと季節のうつろい』が発売!

 こんにちは!漢字カフェ担当のカンキツです。今回は皆さんに、楽しみながら漢字の豊かな世界に触れられる『漢字の動物苑―鳥・虫・けものと季節のうつろい』(岩波書店)を紹介します!

 この本は岩波書店が発行している雑誌『図書』で連載していた「漢字の動物園in広辞苑」に項目を加え、大幅加筆してまとめたもので、好評を博した『漢字の植物苑―花の名前をたずねてみれば』の続編です。

 「梟」「蝉」「蜻蛉」「蝸牛」…動物の漢字表記の中には不思議なものがたくさんあります。これらの漢字はなぜそのような表記になったのでしょうか。古代文字や『広辞苑』に掲載されている解説・イラストを見ながら語源をさかのぼり、考察されています。

 本書では、あまり知ることのできない動物や漢字の世界を堪能することができます。例として3つクイズ形式で紹介します。答えは記事の最後に掲載しています。

日本語では「ウ」を表す「鵜」ですが、実は中国語では別の動物を表します。同じ水辺に生息する動物ですが、その動物とは一体何でしょう?

「狼狽(ろうばい)」には「狼(オオカミ)」という字が使われていますが、語源をたどると、私たちの知るオオカミとは異なる不思議なオオカミが登場します。どんなオオカミなのでしょう?

「逸」は「免」としんにょうからなる漢字ですが、実は「兎(ウサギ)」から派生した漢字です。ウサギのある習性が由来なのですが、それは何でしょう?

 いかがでしたか。このようなお話が「新年、縁起のいい動物たち」、「春、動物たちの目覚め」、「初夏の青空、そして梅雨」…など、一年の季節の移り変わりに従って章ごとに紹介されており、読みやすい構成となっています。

 本書を読めば漢字だけでなく、動物に対する様々な理解が深まり、見方も変わってくると思います。100を超える動物が登場しますので、自分の好きな動物の漢字にどんな裏話があるのかを調べてみるのも面白そうですね!前著『漢字の植物苑―花の名前をたずねてみれば』もぜひ手に取ってみてください。

≪書籍の著者紹介≫

円満字二郎(えんまんじ・じろう)
1967年、西宮市生まれ。大学卒業後、出版社に勤務、国語教科書や漢和辞典などの編集を担当。フリーの編集者兼ライター。 著書に、『漢字の植物苑―花の名前をたずねてみれば』『数になりたかった皇帝―漢字と数の物語』『人名用漢字の戦後史』(以上、岩波書店)、『漢字ときあかし辞典』『部首ときあかし辞典』『漢字の使い分けときあかし辞典』『四字熟語ときあかし辞典』(以上、研究社)、『漢和辞典的に申しますと。』(文春文庫)、『雨かんむり漢字読本』(草思社文庫)、など。

≪参考リンク≫

『漢字の動物苑―鳥・虫・けものと季節のうつろい』紹介ページ はこちら
『漢字の植物苑―花の名前をたずねてみれば』紹介ページ はこちら

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≪カンキツ紹介≫

漢字カフェ担当の漢検協会職員。
京都在住で、趣味は自転車で旅行すること。
好きな食べ物は柑橘類と海鮮とラーメン。

漢字カフェ担当カンキツ

【クイズの答え】

① ペリカン。水中の魚を獲る習性が同じことから混同されました。
② 「狼」と「狽」はオオカミの一種と言われる伝説の野獣。「狼」は前足が長くて後ろ足が短く、「狽」は前足が短く後ろ足が長い生き物と言われています。両者は常に共に行動し、離れると倒れて、うろたえることから「狼狽」という言葉が生まれました。(諸説あり)
③ ウサギの素早く逃げ去る習性が由来です。

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