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読売新聞の人気コラムを書籍化『なぜなに日本語 もっと』
2019.07.25
こんにちは、漢字カフェ担当のキンスケです。本日は、身近な日本語の「なぜ?なに?」を解き明かす書籍をご紹介します!その名も、『なぜなに日本語 もっと』(三省堂 関根健一 著)。読売新聞で約9年間にわたって連載されたコラム「なぜなに日本語」の後半が書籍化されたものです。(前著の『なぜなに日本語』についてはこちら)
・「募金」の正しい使い方って?
中身を読んでみると、「募金」という言葉の使い方についてのページがありました(P.296)。
「ぼくにも何かできないかなと思って、募金することにしたんだ」。
よく使われる表現ですが、実は少しおかしいそうです。どこを直すのがよいのでしょう?
本によると、「募金」という言葉の意味は「寄付金を募る(広く呼びかけて集める)」。そのため、お金を出す側の表現としては「募金する」ではなく、「募金に応じる」「募金に協力する」などがふさわしいそうです。
また、お金を集める側の立場の場合も、「募金を募る」では「募ることを募る」という重複した意味になってしまいます。なので、「募金活動をする」「募金を呼びかける」とするのが自然、とのこと。なるほど、私も気をつけたいです!
・大人も子どもも楽しめる、全186話を収録
こちらの本では、1つのトピックを見開き2ページで説明しています。右ページには小・中学生向けの親しみやすい解説、左ページには実例や文法的な補足が加えられ、大人も知識を掘り下げられるようになっています。
「募金」のほかにも、「深夜っていつからいつまで?」「『アルプスいちまんじゃく♪』の歌でおなじみの『いちまんじゃく』の高さって?」など、誰しも一度は疑問に思ったことのある話題が全186話収録されています。
大人も子どもも一緒に楽しめる一冊なので、気になった方はぜひ一度お手に取ってみてくださいね。
《書籍の著者紹介》
関根 健一(せきね けんいち)
1957年群馬県生まれ。1981年読売新聞社入社。用語委員会幹事、編集委員などを経て、2019年5月退職。日本新聞協会用語専門委員。文化審議会国語分科会委員。大東文化大学非常勤講師(文章表現法)。読売新聞のコラム「日本語 日めくり」(2002年4月~2011年9月)、「なぜなに日本語」(2010年4月~2019年3月)などを執筆。
《参考リンク》
・『なぜなに日本語 もっと』の詳細はこちら
・三省堂 総合ホームページ(出版)はこちら
・漢字ペディアで「募金」を調べよう
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<キンスケ紹介>
漢字カフェ担当の3年目漢検協会職員。
京都在住で、趣味は読書、博物館・水族館巡り。
好きな食べ物はスイカとおでん。
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