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「令和」だけじゃない! 2019年「今年の漢字」の「令」は、○○の「令」

「令和」だけじゃない! 2019年「今年の漢字」の「令」は、○○の「令」

 こんにちは。漢字カフェ担当のキンスケです。

 当協会は、12月12日の「漢字の日」に京都・清水寺奥の院において、2019年の世相を表す「今年の漢字」を発表しました。応募総数216,325票の中から30,427票を集め1位となったのは、「令」でした。テレビで発表の様子をご覧になった方も多いのではないでしょうか?

 今回は、応募者の皆さんが「令」を選んだ主な理由をご紹介します!

応募者が「令」を選んだ主な理由

●新天皇即位による新元号決定が、新たな時代の幕開けを告げた一年。「令」という漢字一字が持つ意味に、明るい新時代を願う国民の思いが集約された。

●「令」和は初めて日本の古典を出典とする元号であり、日本の伝統文化を再認識する機会となった。

●法「令」改正による消費税増税、芸能界の不祥事など法「令」順守に対する意識の高まりや、災害による警報発「令」、避難命「令」もあった一年。

 なお、上位の漢字は以下の通りでした。

 1位:「令」 30,427票(14.07%)
 2位:「新」 14,850票(6.86%)
 3位:「和」 10,281票(4.75%)
 4位:「変」 7,749票(3.58%)
 5位:「災」 7,302票(3.38%)
 6位:「嵐」 7,029票(3.25%)
 7位:「水」 6,247票(2.89%)
 8位:「風」 5,996票(2.77%)
 9位:「天」 5,101票(2.36%)
 10位:「税」  4,142票(1.91%)

 1位となった「令」の得票率は14.07%で、ここ10年では最高の得票率となりました。元号が「平成」から「令和」に変わったことが、多くの人にとって2019年を代表する出来事だったことがわかります。

 また、「令」という字から真っ先に思い浮かぶのは「令和」かと思いますが、法「令」改正や法「令」順守、警報発「令」や避難命「令」も、応募者が「令」の字を選んだ理由として挙げられています。こうして見ると「令」は、消費税増税や芸能界の不祥事、自然災害といった出来事も包括した、2019年をよく表す漢字に思えますね!

 応募理由に注目することで、その年の出来事や雰囲気が具体的に思い出されます。ぜひ2位から10位までの応募理由もチェックしてみてください。(応募理由はこちら)

「令」の大書について

 清水寺の森清範貫主(もり せいはん かんす)によって揮毫(きごう)された「令」の大書は、清水寺で展示された後、12月下旬より京都・祇園にある漢検 漢字博物館・図書館(漢字ミュージアム)にて展示されています。
 また、過去25年間分の大書が並ぶ「今年の漢字」展は2月16日(日)まで開催中です。この機会にぜひ迫力満点の大書をご覧ください!

≪参考リンク≫

・「今年の漢字」の常設サイトはこちら
・漢字ミュージアムのホームページはこちら

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≪キンスケ紹介≫

漢字カフェ担当キンスケ<キンスケ紹介>
漢字カフェ担当の3年目漢検協会職員。
京都在住で、趣味は読書、博物館・水族館巡り。
好きな食べ物はスイカとおでん。


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