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「いただく」と「くださる」、敬語のスマートな使い方とは?
2016.09.13
敬語で書かれたビジネス文書やメール、挨拶状を受け取ったときに、違和感を覚えたことはありませんか?
今回は、「漢検ジャーナルVol.18」に掲載した、皆さんが間違いやすい敬語表現「いただく」と「くださる」についてのコラムをご紹介します。
たとえば、次の文章はどこが間違っているかわかるでしょうか?
例:皆さんが今回の旅行に参加していただくと、とてもうれしく思います。
問題なのは、「参加していただく」の「いただく」です。「していただく」は動作を受ける側から見た表現です。この場合、「参加」という動作を受けるのは話し手であり、「皆さん」は動作をする側です。動作をする側からの表現は「くださる」です。つまり、「参加していただく」を「参加してくださる」にすると正しくなります。
一方、参加を受ける側からなら「参加していただく」で間違ってはいません。ただ、話し手の側に立って「していただく」を使うなら、「皆さんが」を「皆さんに」にしなければなりません。ですから、最初の文は「皆さんに今回の旅行に参加していただくと、…」と修正するのも正解です。 (漢検ジャーナルVol.18 コラムより)
なるほど、つまり「〇〇が~くださる」、「〇〇に~いただく」という対応を守ることが大切なのですね!
ところで、最近、「いただく」が多く使われた文章に出合うことがあります。
「いただく」という表現は自分を主体とした表現であり、「くださる」という表現は相手を主体とした表現であることから、コラムでは、「いただく」を多く使用するのは、自分中心のとらえ方をする人が増えているのかもしれないと締めくくられています。
相手に配慮して用いた敬語によって、相手に違和感を与えてしまってはもったいないですよね。挨拶状や手紙文を書いたときには必ず一度読み返すようにしたいものです。もし、「いただく」が続いてしまった場合は、「くださる」など別の表現に書き換える事も一法です!
この敬語のコラムをもっと詳しく読みたい方はコチラ
「漢検ジャーナル」の情報はコチラ
《出典》 知っ得ことば情報 『「いただく」と「くださる」の違い』 「漢検ジャーナルVol.18」(2016.6)掲載
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