漢字なぞとき・クイズ難読漢字

クイズ番組で話題の難読漢字にチャレンジ!その1

クイズ番組で話題の難読漢字にチャレンジ!その1

 こんにちは。漢字カフェ・激ムズ漢字担当のグッピーです。クイズ番組で話題となっている難読漢字や漢検最高峰の1級・準1級をみなさんに連載記事で紹介していきます!

 実はTBSテレビの人気クイズ番組「東大王」の難問オセロで紹介されている難読漢字の一部は、漢検でも出題されたことがあります。クイズ番組でも取り上げられるような難読漢字が数多く出題される、漢検1級・準1級について、みなさんどれくらいご存じですか?

 突然ですが、問題です。これらはすべて「東大王」で出題されたものですが、みなさん、次の漢字が読めますか?
 「漢字ペディア」のリンクを載せているので、読みがわからない方はぜひ調べてみてください。(本記事の最後に標準解答を記載しています)

1.懸鉤子 (漢検2018年度第3回 1級で出題)
漢字ペディアで「懸鉤子」を調べる

2.松魚    (漢検2015年度第3回 1級で出題)
漢字ペディアで「松魚」を調べる

3.天糸瓜 (漢検2013年度第2回 1級で出題)
漢字ペディアで「天糸瓜」を調べる

※TBSテレビ「東大王」について、詳しくはこちらをご覧ください。

 今回紹介した3語はいずれも漢検1級・準1級で出題されています。このような問題が出題される1級・準1級ですが、具体的にどんな検定なのか、皆さんに詳しくご紹介します。

「漢検1級・準1級」ご紹介その1 読み(熟字訓・当て字)

 通常の音読み、訓読みに加えて、1級・準1級では熟字訓や当て字の理解も求められます。記事の冒頭でご紹介した「懸鉤子」「松魚」「天糸瓜」は熟字訓・当て字の類です。今回は熟字訓・当て字についてご紹介します。

 「熟字訓」は、熟語の訓読みの意味で、熟語を構成する漢字表記の全体に、一字一字の訓とは別の、ある種の訓読みをあてたものをいいます。日常生活でよく目にする「田舎(いなか)」や「明日(あす・あした)」も実は熟字訓です。また、「当て字」とは、漢字本来の意味とは関係なく、その音や訓を借りて和語・外来語の表記にあてたものをいいます。 熟字訓は、日本固有の歴史と風土・生活に結びついたものが多く、漢検でも「抽斗(ひきだし)」「狼煙(のろし)」「円座(わろうだ)」などが過去に出題されたことがあります。 また、「豆腐皮(ゆば)」のように、物事の性質や形状の特徴に由来するものが少なくなく、一字一字の字義と、それらの組み合わせから生まれる意味合いを考えるのも興味深いでしょう。今回ご紹介した「松魚(かつお)」の表記も、鰹節が松の節に似ていることに由来すると言われています。表記の由来に関しては不確かなものも多いですが、学習の際、一度考えてみてはいかがでしょうか。

 漢検では、複数の出題形式で、多角的に読む力を問うています。それぞれの形式の問題を解くことで、いろいろな発見があるのではないでしょうか。次回も引き続き【読み】分野をご紹介します。お楽しみに~!

難読漢字(熟字訓・当て字)標準解答

1.懸鉤子…きいちご
2.松魚…かつお
3.天糸瓜…へちま

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≪グッピー紹介≫

漢字カフェ担当グッピー漢字カフェ・激ムズ漢字担当です。
日々漢字の奥深さを探求しています。
休みの日は関西某テーマパークの常連です。


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midori_chan / PIXTA(ピクスタ)

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