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2021年「今年の漢字」こぼれ話 2020年との違いは?

2021年「今年の漢字」こぼれ話 2020年との違いは?

 こんにちは、漢字カフェ担当のキンスケです。

 2021年「今年の漢字」が12月13日に京都・清水寺で発表されました。全国223,773票の応募のうち、最も多い10,422票を集めた「金」が1位となり、森清範貫主に揮毫していただきました。ご応募いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 2021年「今年の漢字」の特徴をご紹介いたします。

■1位は4度目の「金」! 2位「輪」との差はたった118票!!

 新型コロナウイルスにより開催が危ぶまれた東京オリンピック・パラリンピックは、1年延期・無観客開催という異例の状況でしたが、日本人選手が大活躍。柔道、スケートボード、卓球、フェンシング、車いすテニス、ボッチャなど、名場面が数多く生まれました。
 2021年「今年の漢字」は、この東京オリパラを主な理由とした「金」と「輪」が、118票差の大接戦となりました。1位と2位が118票差になるのは過去最少、かつ1位「金」の得票率は4.66%と過去27年の中で歴代第5位の低さで、いかに応募者の意見が割れたのかがわかります。

■2020年と同じ点・違う点

 2020年から続く新型コロナウイルスの感染拡大は、2021年も私たちの生活をおびやかしました。それは、2020年にトップ20にランクインした「耐」「病」「禍」「密」「苦」といった、コロナ禍を象徴する漢字が、2021年も票を集めたことに表れています。しかし2021年は、前年には見られなかった「楽」「希」「明」といった、明るいイメージを持つ漢字も上位に並びました。コロナ一色だった2020年と比べると、コロナ禍でも楽しく過ごす方法を模索した方や、感染者数が落ち着き、これから明るく楽しい生活が送れるのではないかと期待する方が増えたことが読み取れます。
 2022年は、2021年より多く明るいイメージの漢字が上位に選ばれることを祈ります。

2021年と2020年の「今年の漢字」トップ20比較

 画像:2021年と2020年の「今年の漢字」トップ20比較(クリックすると拡大します)

■「今年の漢字」大書「金」を漢字ミュージアムで展示中!

 漢字ミュージアムでは現在、2021年「今年の漢字」の大書「金」を展示しています。額装前の大書を見られる貴重な期間は、1月下旬までです。ぜひお越しください。

≪参考リンク≫

・2021年「今年の漢字」詳しい結果はこちら
・漢字ミュージアム企画展『今年の漢字展』詳細はこちら

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≪キンスケ紹介≫

漢字カフェ担当の漢検協会職員。
京都在住で、趣味は読書、博物館・水族館巡り。
好きな食べ物はスイカとおでん。

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