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64画の漢字とは!?笹原宏之著『なぞり書きで脳を活性化―画数が夥しい漢字121』が発売

64画の漢字とは!?笹原宏之著『なぞり書きで脳を活性化―画数が夥しい漢字121』が発売

 こんにちは!漢字カフェ担当のカンキツです。今回は皆さんに、総画数32画以上の漢字を眺めたり書き写したりできる『なぞり書きで脳を活性化―画数が夥(おびただ)しい漢字121』(大修館書店)を紹介します!

 5万字以上の漢字が収録されている、日本最大の漢和辞典『大漢和辞典』(大修館書店)に載っている総画数32~64画の全ての漢字121字を、漢字研究の第一人者である早稲田大学教授 笹原宏之氏が紹介いたします。

 皆さんは「画数の多い漢字」と言われてどんな漢字を思い浮かべますか?

 常用漢字で最も画数の多い漢字は29画の「鬱」です。しかし、実は漢字には60画を超える字が存在します。「鬱」を2つ書いても58画なので、相当画数の多い漢字であることが想像できますね…。

ここで、本書に掲載されている漢字の中で最も画数の多い64画の漢字をお見せしましょう。

64画の漢字

 「龍」を4つ重ねたこちらの字は「テツ・テチ」と読みます。意味は「言葉が多い。多言。」です。「これが一つの漢字!?」と驚いた方もいると思います。この字は中国の明代の字書に載り、日本では明治時代の法学者である小野梓(1852-1886)の幼名「一(てついち)」にも使われていたそうです。現代ではそのインパクトの強さから、人名、日本酒の銘柄、お店の名前などにまで用いられるほどのはやりぶりを見せています。

以下、本書ならではのポイントをまとめます。

32画の漢字32画の漢字

① 見るだけでなく、頭脳に刺激を与えるためになぞり書き用のマスが多数用意されています!

② 字源や文化的・社会的な背景、実際の用例や典拠を、漢字研究の専門家である笹原宏之先生が解説します。最新の調査をもとにした研究成果を盛り込んだコラム「ささひろ・ポイント」が収録されており、学問的な蘊蓄を楽しく学ぶことができます!

③ PCなどのデバイスでも入力できるように、Unicodeが明示されています!

④ 巻末に「おまけ漢字」として『大漢和辞典』にも収められていない画数が夥しい漢字が、掲載されています!

 画数が多い漢字に関する情報は、インターネットや現代の辞書にまとまって掲載されていることが少なく、自力で探すのは大変難しいです。漢字研究の第一人者である笹原先生によってまとめられた本書は、漢字ファンにとって貴重な一冊になると思います。

 マニアックな漢字について詳しく知りたい方、新しい漢字について知りたい方、ぜひ『なぞり書きで脳を活性化―画数が夥しい漢字121』を手に取ってみてください。

≪書籍の著者紹介≫

笹原宏之(ささはら・ひろゆき)
1965年、東京都生まれ。早稲田大学社会科学総合学術院教授。博士(文学)。
主な著書『日本の漢字』(岩波書店2006)、『漢字の現在』(三省堂2011)、『謎の漢字』(中公新書2017)、『方言漢字』(角川ソフィア文庫2020)、『漢字ハカセ、研究者になる』(岩波ジュニア新書2022)ほか多数。

≪参考リンク≫

『なぞり書きで脳を活性化―画数が夥しい漢字121』の詳細はこちら

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≪書影・書籍中面画像≫

大修館書店様提供

≪カンキツ紹介≫

漢字カフェ担当の漢検協会職員。
京都在住で、趣味は自転車で旅行すること。
好きな食べ物は柑橘類と海鮮とラーメン。

漢字カフェ担当カンキツ

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