漢字ミュージアム 春の企画展より、「名付けの「へぇ~」展」アンケートレポート
こんにちは。漢字カフェ担当のキンスケです。
京都・祇園にある漢字ミュージアムにて、2019年4月9日から6月30日まで開催された、春の企画展「名付けの「へぇ~」展」。キラキラネームや姓名診断など、名前にまつわる疑問は尽きませんよね。この企画展では、名前に関する文化や漢字について分かりやすく紹介する展示を行いました。
本日は、この企画展内で実施した「へぇ~ポイント」投票結果についてレポートします。
レポート
この企画展では、来館者のみなさまに展示内容についてより身近に感じていただきたいと思い、次のような投票システムを取り入れました。
①展示のそばに投票ボード(「へぇ~ポイント」)を設置しておく。
②来館者のみなさまが面白いと感じたポイントを3ヵ所選び、そばに設置されたボードにシールを貼り付ける。
というものです。
期間内の来館者(18,266人)のうち、およそ2割の方が投票に参加されました。ご投票いただいたみなさま、まことにありがとうございました。
投票数が多かった上位3つの「へぇ~ポイント」について以下で簡単にご紹介しましょう。
1位(1816票) 「名前に使える漢字は2999あるんだ」
このコーナーでは、現在、名付けには2999の漢字が使えることや、名付けに使いたいという要望があった漢字など、人名用漢字に関する面白いトピックスを取り上げてご紹介しました。誰にとっても身近に感じられるテーマなのか、この項目が最多得票となりました。
2位(1787票) 「名前にまつわる俗信“キラキラネーム”は昔からあった?」
このコーナーでは、へその緒が巻き付いて生まれた子どもには「袈裟(けさ)」と名を付けたといった、名付けに関する日本の習俗を紹介するとともに、「甲乙丙丁戊己庚申壬癸之助(えとのすけ)」などのめずらしい名前をご紹介しました。特に人気があったのはこのような変わった名前で、「本当にこんな名前があったのだろうか」という感想が多く聞かれました。
3位(1194票) 「10代以下の「~子」さんはたった5%しかいないんだ」
この企画展では漢検受検者約70万人の名前を分析して、現代人の名付けに関する意識と実態とを明らかにしました。掲示されたいくつかの分析結果のうち、特にみなさまの興味をひいたのが「~子」という名前の変遷でした。60代以上の女性の70%が「~子」という名前であるのに対し、10代以下の女性では5%しかいないというのは、やはりインパクトのある結果だったようです。
今後も、みなさまが一緒に考えてみたくなるような、知的好奇心が刺激されるような展示となるように努力してまいります、と漢字ミュージアムスタッフ一同申しておりました。
≪参考リンク≫
・漢字ミュージアムホームページはこちら
・漢字ミュージアムTwitterアカウント@kanji_museumはこちら
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・漢字ミュージアム 秋の企画展より、「翻訳事始」レポート~前編~ はこちら
・新聞漢字あれこれ17 「令和」になって変わるもの はこちら
≪キンスケ紹介≫
漢字カフェ担当の3年目漢検協会職員。
京都在住で、趣味は読書、博物館・水族館巡り。
好きな食べ物はスイカとおでん。